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2007年9月2日開始。いつまで続けられるかな?
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夕食を食べ始めるとすぐに、夫から電話が入った。
仕事の話ですぐに処理しないといけないメールの文面を相談してきたのだ。

私は、仕事とプライベートの区別は非常に厳格なたちだ。
旅行中には一切仕事しない、と決めている。
しかし仕方ない時もある。

仕方なく、文面をその場で制作することにする。
目を閉じて、周囲の喧騒と娘の存在を遠くに切り離す。
娘は悲しげだ。けれど厳しい顔をして、今は諦めるしかないと思わせる。
本当は娘をそんなふうに置き去りにするのはとても辛い。

パソコンもペンと紙も手元にないのだから、頭の中で文面を書いていく。
頭の中には、メーラーの画面が見えている。
夫に口頭筆記してもらい、数回できた文面を読んでもらい、修正をして完成させる。

終った時には、娘はご飯を食べ終え、私の分はすっかり冷めてしまっていた。
娘に謝った。
「ごめんね。せっかくの晩ご飯だったのに、一人にしちゃって」
娘はうつむき加減に小さく「いいよ」と言った。
本当はよくなんかないのだが、我慢している。
こんな彼女にしたのは私だ。
いつもいつも、仕事の時には彼女のことなんかうんと後回しにしてきた。
せっかくの旅行で、彼女の中に残念な気持ちの記憶が一つ増えてしまったことが残念で仕方ない。

《楽しいはずの旅行先でまで、仕事をしていた母》
私は、将来、娘にそう言われるのではないかと恐れる。とても残念だ。

「仕事終わった。もうしない。さ、今晩のおやつは何にしよう?温泉行って、買い物しようか」
娘はやっと笑ってくれた。


今日はお昼にもラクテンチの展望温泉に入っていたのだが、
別府で一番有名な竹瓦温泉が、年末で無料になっている。
せっかくだから由緒ある竹瓦温泉には入っておかないと。

急いで駆けつけたときには、閉店まで1時間だった。
「わあ、時代劇に出てくるみたい」と、その佇まいに娘が驚く。
中に入って、脱衣所が2階で、そのまま風呂が一階にある構造
そのものに驚く。
そういえば武雄温泉の元湯もこういう作りになっている。

急いで体をあらって、熱めのお湯に浸かる。
とろみはないけれど、やっぱり家のお風呂とは比較にならないほど温まる。
一ヶ月くらいこうして湯治に来たら、すごく健康になるだろうな…と思う。
娘は疲れたのか、あくびしている。
最後の客は私たちで、またもや貸しきりになってしまった。

世間は、年の瀬。本当にあと数日で今年も終わりだもの。
そんな慌ただしい時に、思いつきだけでよく別府まで来たものだなあと、
自分のことながら無軌道な行動に呆れるやら感心するやらだ。
外は今日も雪。酔った人が大声で歌っている。
風情のある古い温泉の旅情を感じる。

来年もこうしてのんびりとした年末が過ごせるといいな。
毎年、こうしていられたら、人間らしい生活をしている気がする。

お風呂から出て、24時間営業の大型スーパーをみつけた。
買い物をして、今夜はそのスーパーの駐車場に泊めてみることにした。
何故なら、建物の1階部分が駐車場で、完全にではないが、奥のほうに
泊めれば風がかなり防げると分かったからだ。
今晩は昨日よりさらに冷え込み、吹雪になる予報。
出来るだけ屋根や壁のある暖かい場所の方がいい。

駐車場はそんな利用の仕方をする為に作られている訳ではないので、
もちろん私たちは招かれざる客である。
お店の人に怒られても当然だ。せめてもと、何度か買い物する。
遠慮しながら、隅の方に泊めて、23時ごろまで様子をみる。

年末、雪、深夜。お客もまばらである。
みると、どう見てもお客とは思えない車が何台も奥のほうに遠慮がちに
駐車されている。どうやら私たちと同じく、一晩ここで駐車する覚悟らしい。

いいや。怒られたらすぐ移動しよう。
そう思って開き直り、寝ることにした。
娘は疲れて、すぐにぐっすり眠ってしまった。

明日は、夫が早朝福岡からバスでこちらに向かう予定。
無事に到着するだろうか。初めての高速バスに、乗れるだろうか。
うーん、気が抜けないな、と思いながら、眠った。

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