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2007年9月2日開始。いつまで続けられるかな?
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明け方、まだ外がまっくらな5時半ごろ、もそもそ起きて簡単に支度をした。

ペンライトを付けて、今日の予定を確認する。予定ではラクテンチという遊園地に行く予定。けれど今日は曇りの予報。雪にならないとしても相当寒い。外に遊びに行くのはちょっと嫌だなあ…と考えていると、娘がむくりと起き上がって、「ママ、トイレどこ」と寝ぼけたようにいった。

そりゃあ、キャンピングカーじゃないんだから、外の公園のトイレを借りるしかないのだ。
娘に上着をたくさん着せて、吹雪の中をトイレへダッシュ!
「あーっ、ママ、紙がない!」
ふっふっふ。安心しろ娘よ。そんなコトは想定内なのだ。
そういうこともあろうかと、ちゃんとひとまき、トイレットペーパーは持ってきてあるのだよ。キラーン。

トイレを済ませて、身を切るような水で手を洗って、車に戻る間が猛烈な風に転びそうになるほど。
「ぎゃあああ寒いイイ」と絶叫しながら走り、車に転がり込む。
真っ暗な公園で、奇声を上げる変な親子。まあ誰も見てないからいいや。

「まだ早いから、もう一度寝てていいよ」と娘に言うと「二度寝って気持ちいいんだよ〜」とご機嫌で寝袋の中にすっぽり収まった。

私は車を出し、昨日の朝と同じ24時間営業のマクドナルドに向かった。

マクドで一人、コーヒーを飲みながら、まっくらな別府湾が徐々に明るくなるのを眺めていた。
面白いことに、昨日も来ていた人が数人、今朝もきていた。参考書を開く受験生、数字がびっしり書き込まれた書類とパソコンをにらむサラリーマン。

誰しもが、一生懸命に生きているんだなと思う。
どこに行っても、どこに住んでも、同じようにそこには生活があり、懸命に生きようとする人たちがいる。私がどこに行ってもどこに住んでも、同じように。

私が住むべきはどこなのだろう。世界のどこにあるのだろう。
探しつづけて、もうずいぶん経ったけれどまだみつからない。
なんとなく胸がきゅっと痛む。

朝9時過ぎまでゆっくりして車に戻ると、娘も十分睡眠を取れて満足げに起きた。服を着替えさせ、マクドで朝ご飯。
「ママ、今日はどこにいくの?」
「そうだねえ。寒そうなんだよねえ。遊園地行く予定だったけど、あんまり興味ないんでしょ」

娘はいつも遊園地に興味を示さない、変わった子なのだ。ラクテンチに行きたいのは娘ではなく私の方だ。地元の人しか来ないような小さな遊園地で、ほんとに独特の味わいがある。昔、夫とデートした場所で、思い出がある。

「んーとね、遊園地行きたい」
「へ?行きたいの?昨日はあんまり行きたくないっていってたじゃん」
「今日は行きたいの」
「あ、そう。じゃあもう少し天気の様子みてから行くかどうか決めようね。雨だったら遊園地は最悪だからね」

携帯電話の電池が切れて、夫と連絡が出来なくなっていた。
そういう場合は契約している電話会社の販売窓口に行けば無料で充電してくれる。
だからまず大きなショッピングセンターに行き、携帯を預けた。
お弁当を買い込んで、ラクテンチへ出発!

日本で一番急な坂を登るケーブルカーに乗って、別府を一望する小山の上にラクテンチは存在する。
もし別府へ旅したら景色を見に行くつもりで行って見て欲しい。昭和の香りが残る、小さな遊園地。昔いたゾウはもういなくなっていたのが寂しかったけれど、すっかりリニューアルされてのんびりと園内を巡れるようになっていた。

そして、下調べによればここには無料の展望温泉があるのだ。

娘の乗りたいものに乗って、一満足したら、今度は私の満足のためにいそいそと園内の展望温泉に向かった。

ちょうど誰もいなくて、広いお風呂を娘と貸し切り!なんて贅沢なんだろう、そして、すごい眺め。
ただで入れる温泉だから泉質もたいしたことないと期待してなかったのに、さすがは湯の里、別府でございます。湯上がりはもう、お肌すべすべ。
お風呂に入りたくない人には、足湯がありますぞ。

それから、ラクテンチで絶対に見逃してはいけないのは、「あひるの競走」というアトラクション。文字通り、あひるちゃんたちがレースをするのだ。100円払って一等のあひるを当てると、賞品をもらえる。実はこのアトラクションの目玉は、一生懸命走るかわいいあひるちゃんではなく、その呼び込みをしているおじさんの口上だ。この方は、この道の名人で、全国の娯楽施設からこの口上を学びにくるほどなのだ。聞く価値ありの名人芸なので、ラクテンチに行ったら是非、2〜300円くらいあひるちゃんのレースに賭けてみてほしい。

娘はなんとすごいことに、一発目で一等のあひるちゃんを当ててしまった。もちろんまぐれだけれど、運もその人の才能のうちというもので、強運の持ち主なら非常に喜ばしい。記念にラクテンチあひるの競走と書かれたガーゼのハンカチをもらった。これで娘の機嫌は最高潮になった。あとは機嫌が悪くなる前に帰るのが得策。
最後に観覧車にのって景色を心に刻み、ラクテンチを後にした。

携帯を預けてあるお店に戻り、連絡手段復活。
明日は、夫が長距離バスで別府に駆けつけ、一日だけ家族全員揃って別府で遊ぶ予定だ。

その為には、こまめな連絡が必須。なにせ、あの夫が一人だけで乗ったことのない交通機関を使うのだ。別府に行こうとして鹿児島に到着しちゃったよとか、何が起きても不思議はない。(これは冗談ではなく。本気です)

もし夫が何かしでかしたら、すべてのフォローは私の役目である。
どんな局面になってもフォローしきってみせると覚悟している。
鹿児島に到着したら旅行の日程を変更して、別府から迎えにいくことだろう。
まあそうなればなったで、旅に変わりはない。楽しんだものが勝ち。

話を戻そう。
遊園地で一日遊び、温泉にも入ったので結構疲れていた。

けれど車を、三度、鉄輪に向けた。
「ママ、どこにいくの」
「うーん。お友達探しでね、ひとつ行って見たい場所があるんだ。悪いけど付き合ってね」

昨日の捜索はだめだったが、実は、一ヶ所だけ、坂の景色に見覚えのある処があった。
今夜は寝る前に一巡りだけでも、その界隈を探してみようと思ったのだ。手がかりはもう、自分の記憶だけだった。

鉄輪に着き、見覚えのある地点に車を停めた。

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