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2007年9月2日開始。いつまで続けられるかな?
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娘が虫取りに行きたいと言う。
この暑さのなか、私としては全然気乗りはしないけれども、
西公園に連れて行った。

「ママも捕まえて〜」
トンボやせみを追いかけてあみをふりまわす。
死にそうに暑いのですぐへばる。
子供は平気で汗をだらだら流しながら、走り回る。

そうだなあ。小学生のころはこの子のように、暑いことも
汗をかくことも気にせず、外で夏を楽しんだっけ。
公園の水道水が美味しいと感じてたし、木陰とも仲良しだ
った。

懐かしいあの夏の日々。
少しだけタイムスリップしたような感覚。

水筒に入れて行った、冷えたお茶が美味しくて、大きな水
筒なのにあっという間に二人で飲み干してしまう。
水で大きなハンカチをびしょびしょに濡らして、首にまく
と娘が「気持ち良い〜」と笑顔になった。

犬が暑さでへばっているのを見て、早めに切り上げて家に
戻る。少し様子がおかしいので犬の体温を測ると39.8度。
大変だ、熱中症になりかけている。

すぐにお風呂で水を浴びせ、クーラーをきかせた部屋で扇
風機に当て、氷まくらで冷やしてやる。動物は毛皮をきて
いる上に、汗をほとんどかかないので一度上がった体温を
下げるのが難しいのだ。人間の何倍も熱中症になりやすい
し、もし放置したら死んでしまう。
一時間ほどで熱が37度代の平熱に戻り一安心。
ああ、よかった。

娘は、夏休みの宿題の総仕上げ。カブトエビのことをまと
めた壁新聞を模造紙二枚をつなげて、制作している。私の
目から見ても、内容充実の、かなりの大作だ。
犬の様子が落ち着いたので、壁新聞を手伝う。娘の書いた
鉛筆の銭をマジックペンでなぞり、ついでに文字は整えつ
つ清書して行く。絵は娘の線のままで十二分に美しい。

この作業もまた懐かしい。
子供のころは同じことを二度書くのが面倒くさくて、大嫌
いだったこの作業。早く済ませたい気持ちから字や絵が雑
になっていったっけ。そして出来が理想の1割にも届かな
いことでさらにやる気を無くしたものだ。

毎日、数時間づつ、娘の壁新聞を丁寧に手伝う。
この作業も4日目だが、ずっと私が娘と一緒に作業を手伝
っている。大人の手が入っているのでそれはきれいな壁新
聞になりつつある。娘は私との共同作業がそうとうに嬉し
いらしくて、毎日「ママー、新聞やろー」と誘ってくる。

今日、やっと黒マジックでの清書の段階がすべて終わり、
色つけの作業に入った。
子供のころ、私が作りたかった壁新聞はこのくらいのクオ
リティだった。娘の壁新聞を眺めては、うっとりと満足感
に包まれてしまう。この新聞が教室の壁を飾り、級友たち
に見てもらえている様子を想像する。
一つ一つ、面倒で丁寧に出来なかった作業が、今はとても
丁寧にきれいに出来るようになっていることを感じる。
色鉛筆で色付けをしている時、時間を忘れてのんびりと鉛
筆を動かし、没頭していることに気付く。
娘の宿題なのに、私の子供時代の宿題が、今ようやく終わ
ろうとしているような、そんな感覚。

シャシャシャと鉛筆が紙の上を走る音が静かに響く。
静かな時。心の中の黒い部分が鮮やかな色鉛筆の色彩に変
わって行く。

そう。
あのころ、子供ながらに不本意だったのだ。
この作業を、雑にしか出来なかったこと。
光があまり入らない、暗くて暑い部屋で、ひとりぼっちで
宿題に取り組むことが嫌で、一生懸命壁新聞を作れなかっ
たことが。
もっと、きれいに、丁寧に作りたかったのに、どうしても
自分一人では理想を追いかけ続けることが出来なかった。
そんな自分が悔しかった。壁新聞をみるのも嫌だった。

親に見ていて欲しかった。助言が欲しかった。
優しく、手伝って欲しかった。一緒に何かを作る時間を
たくさん持ちたかった。

そんな子供時代の私の思いが、ここにきて、娘のお陰で
溶けて行くような。暑い夏の風に溶けてしまうような。

そんな夏。
小学生時代の夏休み。
キラキラの夏。

娘に感謝。いい夏を、ありがとう。

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