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2007年9月2日開始。いつまで続けられるかな?
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私は夫と不仲になったことはないのだけれど
最近、特に仲が良いと感じる。

夫と出会ったばかりの頃、私は恐怖の共依存人間で、夫の面倒をみることで自分の価値を保っていた大変心の病んだ状態だった。
その状態では健全な関係性など作れないのが当然なので、私は何度も彼と別れることを試みたが、結局一人になること怖さに、結婚したようなものだ。もちろん、当時は本気で「この人と幸せになろう」と思ったから結婚したのだけれど、本当の意味での安心も幸せもなく、数年間で私は消耗し切ってしまった。

カウンセリングに通い始めたのはその頃だったか。
会社を背負って孤軍奮闘していた私は、自分の気持ちを聴いてくれる人を必要としていた。友人たちにそれを頼むことは出来ず、私はカウンセラーを探した。
一時間ごとに8000円を払い、今思えば、「聞き役」を買ったのだった。

けれどお金と引き換えに得たその聞き役には、「つまらないことを聞いてもらっている」という罪悪感を持たずにすんだ。友人ならそうはいかない。彼らは善意で、私の話を聞いてくれるのだから。当時の私には、解決できる訳でもない悩みを、延々聞かせて気分をブルーにするなんて、申し訳なさ過ぎて友人にはとてもお願い出来そうになかった。

今でも、「だれにも話せなかった」という人に出会うたび、その気持ちが分かる気がする。
人に相談できない人というのは、自分の価値が人に比べて低いと感じている。
だから人の時間をとったり、手間をとったりすることや、助けてもらうことは自分に相応しくない、わがままだと感じるのだ。

今なら、信頼する人が私の力になってくれると言ってくれるなら、相談出来る気がする。

とにかく、私はそういう経緯でカウンセリングにいったためにカウンセラーから「あなたは夫に依存している」と指摘される羽目になった。
最初は「うっそー!!」であり、「依存してるというなら、夫が私に、でしょう。だって夫は一人では何もできない人ですよ。私がいなければ公園に寝泊まりしてるような人です」というのが私の主張だった。

でも、その実、私は夫に依存していたのだ。
そして、無自覚に、夫が私から自律できないように巧妙に仕組んでいた。
本当に、まったく無意識に。

私は、ある日その構図に気づいた。
人の人生を、自分が操ろうとしていたことに気づき、恐ろしくなった。
本気で、彼と別れようと思った。そして罪の償いに死んでしまおうとも思った。

彼から離れようとする私、でも戻ってしまう私は、本当に不安定だった。
よくもまあ、彼はそんな私の手を離さなかったものだと思う。
そうして、二人でとことん「自律とは何か」、「どう生きるべきなのか」を話し合った。
何度も、何年も。
私は生きることにもがき、毎日死ぬことを考えた。
依存型の人間にとって、依存対象を失うことは存在意義を失うことだ。
だから生きていくことが出来なくなる。

もがいた結果、私は自分の死ぬ日を決めた。半年後、自分の生まれた日。

そうすると、安心して毎日死ぬことを考えずに生きられるようになった。
どうせ死ぬことは決まったのだから、残りの日々、しておくべきことをしよう、と。

その頃、エサレン研究所の女王と言われる世界一流のファシリテーター、クリスティン・プライスに出会った。
偉大なクリス。
私は、生まれて初めて、他人の前で安心するという経験をした。
他者との関わり方は、自分自身との関わり方の鏡。
私はそのことを学びはじめた。

私は夫から自律した。
そして、本当に夫から離れる選択も自由なのだとわかった時、また数年を掛けて私はふたたび彼と生きる人生を選択し直した。

アスペルガー症候群と思われる特徴を持つ彼は、本当に助けを必要としていた。
本当に理解してくれる人を必要としていた。

私は、人生をこの人を助けることに使おうと決めた。
そして、自分の人生は、人を援助するためにあると理解した。
私が彼を助けるのは、他の多くの人を助けることの一部なのだ。


今でも彼のアスペルガーチックな言動にむかっ腹が立つことはあるけれど、全部許せる。

彼は嘘をつかない。
彼は人に悪意を抱かない。
人を助けない代りに、助けてもらえないことに一切文句を言わない。
彼は動物とも昆虫とも心を通わせてコミュニケーションする。
彼はハエ一匹、蚊一匹さえも殺さず、逃がしてやる。
誰も害さず、植物のように動かず、自分に火がついても払わず、生かされれば生き、攻められればやすやすと滅ぶ、そういう人だ。

私は、彼に出会ってから今日まで、少しも変わらずそういう彼の純粋さを愛している。
彼を支配しようとしなくなってから、私は自由勝手にしている彼を眺めているだけで幸せを感じる。


来世でも彼と結婚するかと聞かれればたぶん、しないけれど(それに彼はきっと私と結婚しなくても私の周りのどこかにいるだろう)たぶん、以前よりも本当に愛せるようになったのだと思う。

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