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2007年9月2日開始。いつまで続けられるかな?
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実家にいる19才の猫が 今日の夜 昇天した。

ボランティアの人たちが手伝いにきてくれていて 珍しく人が何人も仕事にいそしんでいるちょうどその時だった。

9月から調子が悪く それでも母が一生懸命看病して何とか生きている状態で
それでも 12月の初めに母が「年を越せるかわからない」と言った。

年末には出来るだけ急いで会いにいくからと言っていた。
それでも 間に合わなかった。

母が泣きながら電話して来た。
「今 死んじゃったから」

夕方仕事から帰った父が見ると、もう虫の息だったらしい。父は「もうすぐお母さんが帰ってくるからな。待っててやれよ」と猫に声を掛けた。母が仕事から帰るのを本当に待っていたのだろう。母が駆けつけるとすぐにすーっと息を引き取ったそうだ。

その猫は19年前 私が命を助けて育てた猫だった。
へその緒がついた状態でまだ羊水に濡れ、血がもついている状態の3匹の子猫だった。それを段ボールに入れて、雨の降る公園に捨てた人の気が知れない。私は犬だか猫だかネズミだかさえ解らないその赤ちゃん動物を見捨てることが出来ず、抱きかかえて家に走った。
冷たくて、もう死にそうだった。すぐにお湯に入れ体を暖めてマッサージすると、もじもじと動き、ミーというよりチーという音に近い声を上げて、「生きているよ」と主張した3匹。

それから寝ずの育児が始まった。生後10日を過ぎたころ、「賢(かしこ)」と名付けた1匹が風邪にかかり、看病の甲斐なく肺炎で死んだ。ものすごく苦しそうな最後だった。あんなに苦しんで、最後まで生きようと頑張ることが、果たして出来るだろうかと思うほどの苦しみようだった。かしこは私に「命の限り生きる勇気」を教えて、そして死んだ。

残りの2匹を助けようと、私も命がけになった。バイト先で居眠りをしてしまうほど、毎日睡眠不足で育児した。
19年生きたのは そうして育った猫だった。名前は康(すこや)。すこやかに育って欲しいという願いでつけた名前だった。いつもスコちゃんと呼ばれていた。犬のように言うことを聞き、名前を呼ぶと「にゃー」と返事をしながらやってきた。犬の散歩にいつもついてくる珍しい猫だった。夫が「こんなに意志疎通が出来る賢い猫は見たことがない」と言った。一緒に育ったもう1匹「清(きよら)」は熊本に引っ越ししてまもなく家出して居なくなった。

最後まで家に残り、家族として過ごした すこやは 私の大事な友達で かけがえのないぬくもりだった。

19年。
十分、長生きした。
猫の体を持っていたけれど、その中には 何百歳かの魂が宿っていた。
いつも思慮深い目をして 人間を優しく 時に厳しく見つめていたスコ。
私の首の上に寝そべり ごろごろと幸せのドラムを鳴らしていたスコ。

私の処に来てくれてありがとう。
甘えん坊でさびしがり屋の母さんを毎日慰めてくれてありがとう。
かしこやきよらにはもう会えたかな。
ジルやコロにも会った?
おじいちゃんにもよろしくね。

スコ。お前のいない家は 寒いよ。
お前の体の柔らかいぬくもりが大好きだった。
スコ。また会おうね。
ありがとう。また会おう。きっとまた。

お前がいなくなっても 私は生きてる。
最後に会えなくて ごめん。

クリスマスに天国に行くなんて お前はほんとにカッコいいヤツだ。

「いつか」がやってきたら その時は私を迎えにきてね。
スコ。約束だよ。

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