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2007年9月2日開始。いつまで続けられるかな?
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暗い話題ばかりでごめんなさいという気持ちもありつつ。

今日で、チャムが最期の一息を引き取ってから丸3日。
今日の午後遅くに、チャムを火葬にする事になっている。

この3日間、私の心にもいろんな変化があり、その渦中で渦に呑まれている自分もいるし、それを観察する自分もいる。魂の話なのでオーラの泉系の怪しげな事も書くけれどお許し頂きたい。

肉体の死後、魂が進む4つのステップがあるのなら、それをチャムから是非感じ取りたいと思った。
亡くなった次の日の夜中、ふと、チャムが体から離れつつあるという感じがした。チャムが、準備できたよ、もういいよ、と言った気がした。
そして、昨日の日中、火葬の準備の品をいろいろ買いに街に出た時、不思議な感じがした。チャムの気配が、ほぼ空気と同じくらいに希薄な感じになっているのだ。存在しているのは感じるが、実体がないという感じ。元気で暮らしているもう一頭のももの気配を感じると、密度があり、はっきりした形のある気配を感じる。
「チャムが空気になってる」と夫に言った。

私の願いとはまったく関係なく、チャムは空気のようになっていた。
そして、家に戻るとチャムの体はそのまま、眠り続けているように同じ姿勢でそこにある。
私はこのチャムの姿、可愛らしくて美しい毛並み、そのふかふかした手触りが大好きで、それと耳や足の匂いも大好きで、この体に愛着がものすごくある事に気付いた。火葬の手配が済み、明日にはこの体がこの世から消滅するのかと思うと、急激に抵抗する気持ちがあふれ出し、失いたくないともがき始める自分の心を感じた。

この動揺ぶりは予想出来ないものだった。
私は、心底、チャムの体に癒されていたし、16年7ヶ月の長きに渡って共に暮らした愛するチャムの実体には格別の愛着があった。
幼い頃から抱き上げ、抱きしめ、お風呂に入れ、タオルで拭きあげ、ブラシをかけ、撫で、触れて、一緒にベッドにはいり、暮らしてきたチャムの愛しい体だった。それが二度と手に触れられないものになることは、想像を絶する無念さがあった。

昨夜、チャムの体と共に過ごす最期の晩、チャムの魂に語りかけた。
「体が無くなっちゃうのが嫌なんだよ。チャムの体が大好きなんだよ。」
チャムは、「もう体はいらないよ、ママ」と答えた。

「わかってるよ。チャムはもう準備がすっかり出来てるんだね。だけど私が嫌なんだよ。耐えられないよ」そう言って泣いた。
そして、ずっとよく眠っていない為に、うつらうつらしていた。
その眠りかけの鼻に、チャムの体からあの臭いがしてきたのが分かった。わずかにしか感じ取れないが、恐ろしい臭いだった。死の臭い。葬儀屋さんに行くと必ず嗅ぎ取る事の出来る、苦々しく、黒い霧のような、あの臭いだ。最近同じ臭いを嗅いだ。夫の兄が急死した、あの時だ。

チャムの体は、本当にもう、その役目を終えて抜け殻になったのだと、私に否応なく知らせてきていた。執着してはいけない。執着すると恐ろしいものを見る事になる、と。

ほんの数十分眠っていたのだろうか。私はまた夜中に目覚めて、チャムに語りかけようとした。
すると。
「ママ。ここにいるよ」
とチャムが語りかけてきた。
チャムは、優しくぱっちりとした目で私を見て、
「ここにいるよ。ママ。チャムはここにいるよ」と言った。

そこには、チャムの生前の、一番美しく撮れている写真があった。

チャムはここにいる。体がなくても、ここにいる。
そうなんだよね。わかってるんだよ。私が執着しているだけなんだ。
チャムは、この体にはもういない。ここにあるのは、亡き骸なんだ。

そして、チャムはいる。ここにいる。
空気のように、ここにいる。
それを感じる事は出来る。

「チャム。体を地球に返すよ。いいよね?」
チャムはいいよ、と言った。

写真を見ると明瞭にチャムのメッセージが聴こえる。
「だいじょうぶだよ。ママ。チャムは、ここにいるよ」

頑張れ、自分。
執着を立ち切らなければ。
そしてチャムを地球に返そう。

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